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道具を大切に/思いが色になる

アクリル絵の具を お茶櫃に収納した。

メダカの泳ぐ螺鈿細工の蒔絵。

仕舞い込んでいたお茶櫃に、

絵の具のチューブの高さがピッタリかも。

試してみたくなった。

入れてみたら、持っている絵の具がきれいに納まった。

色とりどりにアクリル絵の具。

硬いもの、柔らかいもの、

透明、不透明。

細かい、荒い。

光沢あり、なし。

様々な種類がある。

味覚のように、

絵の具にもそれぞれの感覚がある。

絵の具を眺めながら、

その感覚を味わう。

そして、様々な、情景が目に浮かぶ。

過去にこの絵の具を使って描いた絵、

これから描きたい絵。

そして、色から思い出す、

ただただ美しい海や山。

絵の具を眺めているだけで、

あっという間に時間が過ぎてく。

絵の具を活かさないと。

昨年から絵の具を使う時間があまり作れなかった。

固くなってしまった絵の具もあって、申し訳ない気持ちになる。

インクも以前から四季を描いた蒔絵の箱に入れている。

大切に。

画材のひとつひとつに、

出会った瞬間の思い出がある。

心がけて、道具をもっと大切に、

丁寧に扱って行きたい。

その行為が絵に表れて行くと思う。

今までのひとつひとつの経験、思いや行いが色になる。

経験を重ねる度に、色の、光の純度を上げて行きたい。

月のように、美しく。

すっきりとカッコよく。

2023-12-18 | Posted in blogNo Comments » 

 

月と宝珠/澄んだ空気と光

月が宝珠を照らす。

雪が光っている。

月夜の高野山御影堂。

澄んだ光と

澄んだ空気を描きたかった。

想像した月夜の姿。

月の光が足元を照らす。

とても静かな中、

雪を踏む静かな音がする。

澄んだ空気をいっぱいに吸い込む。

作品の撮影した。

光の具合で、作品の見え方が違う。

その変化を楽しんだ。

室内の飾った場面の撮影にも挑戦。

大きな作品はガラスの写り込みがあるので、

部屋の反対側全体も

カメラも、

大きな黒の布で覆い尽くす。


撮影は制作と同じ。

伝えたいことを、

伝えるために、

ひとつひとつの作業に心を込めて。

精進するのみ。

無駄な表現、動きを減らして行く。

澄んだ空気と光を表現するために。

2023-12-09 | Posted in blogNo Comments » 

 

販売準備中/届けたいのは やさしい光


届けたいのは やさしい光。

猫はいつもやさしい光に包まれている。

描く時も、絵の撮影をする時も、

出会った時の、あの一瞬の光を思い出す。

猫も私も やさしい光の中にいた。

作品の撮影は難しい。

やさしい光を伝えたい!

その思いがきっと写真の質を変える。

そう信じて、

光や時間、場所、セッティング、

ずっと試行錯誤しながら撮影を続けてる。

(照明もいろいろ買ったけれど…)

自然光の方が色がでる。

でも全ての絵、場面で、

その環境を整えるのも難しい。

カメラの性能も良くなり、

機能も増えて便利になったけれど、

加工はなるべくせず、

そのまま伝えたいと思っている。

昼間の光の中で

こちらを強い視線で見つめる猫。

夕方の暗くなる直前に、

溶けてしまいそうなぐらい

景色に馴染んでいく猫。

ニャーとなきながら、

キラキラと光るようなかわいさで

近づいてきた猫。

光と一緒に様々な記憶が蘇る。

あの日の光を

私は今、

写真に映せているか?

問い続けながら撮影してる。


額の裏面も撮影。

ガラスの反射がないので、

撮影ボックスが大活躍!!


撮影に夢中になっていたら、

夕方になってしまい、

左から、夕焼けの光が。

様々な猫の持つ表情、

やさしい光を届けるために

一枚一枚撮影しながら、作品の販売準備を進めている。

2023-12-04 | Posted in blogNo Comments » 

 

家の似顔絵/思いを重ねて描く

実家の絵を描いた。

この絵を見て父は

「なんか懐かしい」

そう言ってくれた。

そういえば初めて描く。

描きながら、沢山のことを思った。

今の実家を参考にしながら、

過去のいろいろ、

うれしいこと、悲しいこと。

自分のこと、

家族ひとりひとりのこと、

それぞれの思いも想像しながら描いた。

この家を建てている時に、

父はブラジルに転勤になり、

私もブラジルに引っ越した。

その後、落ち着いて、

家族全員で住むことは、

なかったように思う。

それでも、この家は私たち家族の象徴だ。

家も、人も、

それぞれの思いが

絵の下地のように積み重なる。

味になり、表情になる。

家も人のように生きているような気がした。

2023-11-26 | Posted in blogNo Comments » 

 

糸島 箱島神社/象徴となるもの

糸島の箱島神社のある浜辺。

青い海がキラキラと光り、

空は青く、広く、

とてもとても大きい。

空には見えないもの、分からないことを描いていると思い、

その大きさ、広さに

ワクワクしながら、怖くなる。

限りなく大きく、

無数の星々が絶妙なバランスで存在している。

その中に、小さな、とてつもなく小さな自分がいる。

色々と考えるけれど、

単純に今生きていることをよろこぼう。

気持ちがいい!!

美しい!!

うれしくて自然と筆が動く。

浜辺の砂はキラキラと光り、

穏やかな山並みが海を囲む。


海を見守るような箱島神社の存在感。

白く光大きな石は、

まるで真っ白な十二単衣をお姫様のよう。

その場所に感じる特別なもの、

象徴となるものを大切に描きたい。

世界は美しい。

感じたいもの、描きたいもので溢れている。

2023-11-19 | Posted in blogNo Comments » 

 

可也山を 描く/ いつも空を観て空を描く


糸島の可也山を描きに行った。

これ以上のない最高の良い天気。

空は青く、

あまりにも大きく、美しかった。

凄すぎて圧倒された。

青い空と海。

深い緑の可也山は、

海と空の間で、堂々としていた。

描いていると、

分からなくなってきた。

空も海だし、

海も空だ。

全てが関係し、繋がり、混ざり合う。

実は、外で描くのは30年ぶり。

なんとパレットを忘れてしまったけれど、

体が迷わず、勝手に動いて描き出した。

絵の具を直接紙に、色をのせる。

色が光り、動き出す。

どうしよう。

世の中は、あまりにも美しく、

大きく、素晴らしすぎる。

描いても描いても描ききれず。

素晴らしさは、表現しきれない。

怖いぐらいの美しさに震えながら、

描き続ける。

空を描くのはいつだって気持ちいい。

私が描く風景には、

いつも空がある。

その場所の、その時にしかない、

特別の空が。

2023-11-12 | Posted in blogNo Comments » 

 

インクトーバーに挑戦!/続けることと それを捨てること


糸島の可也山を一色のインクで描いた。

PILOTOのirosizukuシリーズの

紺碧の色を使用。

青の色が美しい。

細かい粒子が水に滲むと美しいグラデーションになった。

10月の1ヶ月、毎日お題に沿って絵を描く、

インクトーバーに挑戦(Instagram)↓

 #maruartworks → https://www.instagram.com/maruartworks

せっかくインクトーバーに挑戦するので、

持っていたirosizukuシリーズのインクを何処かに使うことにした。

インクの特性を感じるため、

ガラスペンだけではんく、筆も使い、

紙も色々試してみようと思った。

お隣から頂いたレモン。

土筆の色のインクを使用。

ガラスペンを使って描いた茶色の線は、

繊細で強くて、表情がある。

このちょっとした事が絵に個性を生み出すと思う。


巣を作る鳥の絵。

深緑の色のインクを使用。

水墨のように、濃淡で、

鳥の健気さを描こうと思った。

線と濃淡で、

空間、質感、その重さを伝えたい。


地上に出ようとするカブト虫の幼虫。

竹墨の色のインクを使った。

真っ黒な土の部分は書道に使う墨を使用。

インクとは違う質感の対比。

か弱いけれども

強い精神力で地上を目指す。

幼虫を応援しながら描いた。

この1ヶ月、毎日絵を描いて思ったことは、

続けること、

描いて何かを感じ続けることはとても大切だと思った。

そして、今まで描いてきたことの重み。

それを捨てて、感じるままに描くことで、

表現したい何かに近づけることも実感した。

いちど真っさらになる。

描きながら試していきたい。

2023-10-31 | Posted in blogNo Comments » 

 

大丸福岡 kahogo POP-UP STORE/2023.10/18~ 31

maruu デザインのパッケージも福岡に来ます!


kahogo POP-UP STORE 

 【会場】大丸福岡天神店 本館B1F 【会期】2023年10月18日(水)~ 10月31日(火)

 今回は福岡に所縁のあるアーティストの作品を中心に全55作品の展開です。

石のような風合いを持つテラコフレームや、

ヒノキの香りが心地よいウッドスタンドなど、

お気に入りのアートを楽しむアイテムもフルラインナップです。

お近くにお越しの際は是非お立ち寄り下さい。

2023-10-14 | Posted in blogNo Comments » 

 

鶴亭を学ぶ/描きながら全身で感じよう

鶴亭の絵を真似る。

生き生きとしたい墨の色と線。


学ぶために

最近はひたすら模写をしている。

若冲、北斎、雪舟。

描けば描くほど、

気がつくこと、

感じることが増えていく。

自由な生きた線を描くためには、

もっと、実感が必要だ。

自分が生きている実感。

観て味わい、触れて、聴き、においを感じる。

描きながら、

全身で感じよう。

きっといつか自由に描けるようになる。

そしてもっと自由に感動を伝えたい。s

2023-10-08 | Posted in blogNo Comments » 

 

模写の世界/北斎を感じる

上手さよりも 気持ちよく描くことを!!

北斎の模写をしていると、

筆を通じて

北斎の本気が伝わって来る。

そして、自分の力不足も痛感する。

気を入れて描くので、

とても疲れる。

北斎も鍬形蕙斎(くわがたけいさい)の模写をして、

この絵を描いている。

模写し、感じながら、

自分の表現を模索する。


楽しく描けるまで、12年かかった。

12年前、北斎の絵を前にして、

強く思ったことがある。

福岡市博物館で開催された

「大北斎展」

生き生きとした線。

動きのある表現。

北斎みたいに描きたい!

そう思った。

体調が悪く、思うように動けなかったけど、

「北斎みたいに長生きしたい」

そう願うことができた。

リハビリの指導を受けながら、

まず、体力作りに歩いて、歩いた。

最初は歩くだけで疲れて描くことはあまりできなかったけれど、

少しずつ筋力がついて体が楽になっていった。

体力づくりと並行して始めたのが、

書道。

北斎だけではなく、若冲、雪舟の模写をすると、

自分が筆と墨をあつかえていない事に気が付く。

まだまだ過ぎる。

墨の怖いところは、

サラッと描いたら、それ風になること。

観る人が観たら、

その軽さが不快なものになる。

書道を学んでそのことも痛感した。

書道を学んで9年。

今も恥ずかしさを学び続けている。

体力もできて、最近やっと時間もできて、

とにかく描いてる。

墨も、水彩も、アクリルも、

今までの集大成として、描きながら、

どう描くか?

どう生きていくかを自分に問い続けている。

2023-09-17 | Posted in blogNo Comments » 

 

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